秋の夜長になると「なんだか寝つきが悪い」「寝ても疲れが取れない」と感じる方が増えてきます。そんな中、食事管理アプリ「あすけん」を運営する株式会社askenが、早稲田大学の柴田重信名誉教授、株式会社310LIFEと共同で興味深い研究結果を発表しました。あすけんの食事記録とFitbitの睡眠データ、延べ約38万件を統合解析し、2026年6月・7月に日本抗加齢医学会総会と日本睡眠学会で発表されたものです。「良い睡眠」と「良い食事」には、私たちが思っている以上に深い関係があるようです。
質の良い睡眠をとれている人は、6つの栄養素をしっかり摂っていた
調査対象は約8,400〜18,000人のユーザー。睡眠効率が85%以上で、かつ6時間以上眠れている人は、そうでない人に比べて「カリウム」「ビタミンA」「マグネシウム」「たんぱく質」「食物繊維」「カルシウム」という6つの栄養素の摂取量が多いことがわかりました。特別なサプリメントや高価な食材ではなく、野菜・果物・海藻・乳製品・肉や魚など、いわゆる「バランスの良い食事」に含まれる栄養素ばかりという点が印象的です。
「深い眠り」が多い人の共通点は、運動とお酒の量
さらに、深睡眠(ノンレム睡眠のうち特に深い段階)が多い層には、たんぱく質・食物繊維・カリウムの摂取量が多く、運動量も多い一方で、アルコール摂取量は少ないという傾向が見られました。「寝る前の一杯」が習慣になっている人にとっては、少し耳が痛い結果かもしれません。日中にきちんと体を動かし、栄養バランスを整え、寝る前のお酒を控える。地味に思えるこの積み重ねが、眠りの質を底上げしてくれるようです。
「朝食をしっかり食べる」ことが睡眠の質を左右する
今回の研究でもうひとつ注目したいのが、食事のタイミングです。睡眠時間そのものは短くても質が良い人は、朝食をしっかり食べている傾向があったといいます。逆に、睡眠の質が悪く肥満度が高いグループでは、朝食に対して夕食のエネルギー量が2倍以上(朝食と夕食のエネルギー比が0.49)という偏りが見られました。共同研究者の柴田重信名誉教授は「朝食に関連する深睡眠という興味深い成果が見えた」とコメント。あすけんの管理栄養士・道江氏も「特別な食品ではなく、日々の食事をバランスよく整えることが良い眠りにつながる」と語っています。
今日から試せる3つのこと
- 朝食を抜かずに、たんぱく質と食物繊維を意識した一品を加える(卵・納豆・ヨーグルト・果物など)
- 夕食に偏りがちなエネルギー配分を見直し、夕食をやや軽めにしてみる
- 日中に軽い運動を取り入れ、就寝前のアルコールは控えめにする
どれも今日からすぐに始められる、小さな習慣ばかりです。特別なサプリメントやガジェットに頼らなくても、日々の食事と生活リズムを少し整えるだけで、眠りの質は変わってくるのかもしれません。
まとめ
あすけんとFitbit、約38万件のデータが示したのは、「良い睡眠は特別なことではなく、日々の食事と生活習慣の延長線上にある」ということでした。栄養バランスの取れた食事、適度な運動、そして朝食をしっかり食べる習慣。この秋、寝つきや眠りの深さが気になっている方は、まず食卓を見直すところから始めてみてはいかがでしょうか。



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