悪果 読みました!おもしろい!

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悪果 読みました!おもしろい!

黒川博行さんの本が好きで、よく読んでいます。

黒川博行さんは、建築コンサルタントの二宮とヤクザの桑原が活躍する「疫病神」シリーズが有名かもしれません。

「疫病神」は、横山裕さんと佐々木蔵之介さんと共演で映画化もされました。

また、「後妻業」は、大竹しのぶさん大竹しのぶさんと豊川悦司さんの共演で映画化されました。

新刊が出ないかたまにチェックしてると2021年11月に、「熔果」という単行本が出版されていたようでした。

消えた5億円の金塊を追え! 日本中の悪がシノギを削る、痛快クライムサスペンス。

白昼堂々起こった5億円の金塊強奪事件。かつて大阪府警のマル暴刑事だった堀内と伊達は、事件の裏に下関港で発生した金塊密輸事件との繋がりを嗅ぎ取る。未だ押収されていない金塊の行方を追う二人に、ヤクザ、半グレ、汚職警官たちが襲い掛かる! 暴力と混沌の中でしか生きられない男たちを描くノワール小説の最高峰。

元刑事の堀内と伊達が活躍する「熔果」は、2人のシリーズものらしく、うっかり見逃していました。

調べてみるとどうやら今回の「熔果」で、シリーズ4つ目のようです。

堀内と伊達が、マル暴担当刑事時代に賭場を検挙する「悪果」

警察を追われた二人が、競売専門の不動産会社に調査員としてコンビで活躍する「繚乱」

脅迫を受けたパチンコホールのオーナーを助けることから展開される「果鋭」

これは、読まなくてはいけません。

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悪果のストーリー(ネタバレ)

メインキャラクターの堀内と伊達は、最新の「熔果」では、元刑事となっていましたが、悪果では、現役の刑事です。

大阪府警今里署のマル暴担当刑事の堀内が、淇道会が賭場を開くという情報を掴み、開帳日当日、相棒の伊達らとともに現場に突入し、27名を現行犯逮捕しました。

実は、堀内は、刑事事件の容疑者のうち、それなりの立場の人の情報を業界紙に流していました。

業界紙は、容疑者の犯行を記事にして「業界紙に載せるぞ」と脅します。

載せない代わりに、業界紙上に広告を出すという形で定期的にお金を受け取るのです。

今回も取調べから明らかになった金の流れをネタに、業界誌の編集長である坂辺を使って捕まった客を強請りました。

いつもどおりに交渉が終わり、無事利益も折半かと思いきや強請った直後に坂辺が車にはねられ死亡してしまいます。

そして、堀内の周辺には見知らぬヤクザがうろつき始めます。

今回賭博の容疑で逮捕され、強請った相手は、賭場をしきっていた淇道会とは、違うヤクザと付き合いがあったのです。

堀内は、伊達に徐々に秘密を明かし、協力して全体像を明らかにしていきます。

最終的に堀内は、うろついていたヤクザと揉めたことが原因で、監察から退職を促されるはめになります。

退職直前に、黒幕からお金を強請り、お金を手にして無事?に退職しました。

伊達は伊達で、事件とは関係のないところで、退職をする羽目となりました。

伊達は、三角関係のもつれで刺されました。

次回シリーズ以降、堀内と伊達は、元刑事として活躍します。

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悪果の感想

黒川さんは、結構いろいろと調べて小説を書かれてるので、色々と勉強になります。

黒川さん自身、インタビューでもこのように答えています。

裏社会との癒着から操作費の着服、果ては犯罪者や水商売へのゆすりたかりまで、ここで描かれてることは基本的に事実です。手前味噌ですがマル暴を扱った作品でこれほどリアルなものはなかったと自負しています。

今回の黒幕は、学校法人を利用してお金を儲けようとしていました。

学校法人の周り、何メートルにパチンコ屋を建ててはいけないとか、パチンコ屋がなければ静かな住宅街になるなど、面白かったです。

警察が、給料以外にもシノギを持っているとか、自腹で情報を集めてるとか、ありそうでリアルでした。

堀内と伊達は、淇道会が賭場を開いてることを嗅ぎつけてから、2人で逮捕までのアレンジをほぼしてしまいます。

途中で報告しそうなものですが、そうすると手柄が取られてしまうとのことでした。

確かにサラリーマンでも、ほぼ完成してできる寸前で報告するという方法も面白いかもしれません。

余計な邪魔も入れたくないときもあります。

下調べ、段取り、大事ですね!

また、堀内は、業界紙の編集長に強請りのネタを提供して、お金を受け取ってました。

強請や情報のリークは悪いことですが、何もないところからビジネスを展開する行動力は、見習えるかもしれません。

そして、伊達は、強すぎる。

「疫病神」シリーズの桑原を思い起こさせます。

ありがとうございました!

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