【書評・要約】小説 本性 読みました。(ネタバレ)
伊岡瞬さん、小説 本性 読みました。
伊岡さんの代表作は、代償でしょうか?
小栗旬さんが主演で、ドラマにもなりました。
![](http://www.harutea.work/wp-content/uploads/2020/11/ok-l.jpeg)
”代償” ドラマは、見てませんが、小説は、とっても楽しかったです!
「本性 読んだ!」、「伊岡瞬さん スキ」 という方、サスペンスが好きな方、一緒に読んでみましょう!(ネタバレ)
「本性」の目次は、こちら。
第一章 お見合いパーティー - 梅田尚之
第二章 無垢材のローテーブル - 小田切琢磨
第三章 サボテンの花 - 青木繁子
第四章 同窓会 - 小谷沙帆里
第五章 ドロッと濃いアイスコーヒー - 宮下真人
第六章 スポーツ新聞と仕出し弁当 - 安井隆三
第七章 アンケート - 宮下真人
第八章 団地の獲物 - 安井隆三
目次で短編集だと勝手に思ってましたが、一つのストーリーでした。
よく見たら、目次の中で、2回出てるキャラクターもいました^^;
40万部突破『代償』を超える戦慄のラスト!多摩川河川敷近くのレンタルコンテナから、女性の腐乱死体が見つかった。4人の関係者、3つの遺体、2人の刑事、そして1人の女。事件の裏に潜む、過去の因縁。その女と関わった人間は、すべてを失う―。著者渾身のクライム・サスペンス
尚之、どうしようもないな~
まず、一章は、ダメ人間の尚之を中心に話が展開していきます。
父親はいませんが、母親は、生花と不動産で満足行く生活を送っています。
尚之は、お見合いパーティーの常連ですが、なかなか いい人が見つかりません。
そんな中、うまいこと女性 ミサキ と関係が、発展していきます。
はた目から見て、尚之が、女性とうまくいく感じは全然しません。
しかし、かなり いい感じの女性とうまくいってます。
怪しいですよね?
お金目的か、復讐だと思います!
そして、ミサキにのめりこんで、借金をしだします。。
のっけから怪しい雲行きです。
尚之の人生が良くなる気がしません。
行く先は、一家破綻で、資産、全売却でしょうか。。
母親の不動産を 担保にお金を借りはじめます。
あー、絶対やめたほうが。。
明らかによくないのですが、当事者はわからないものでしょうか。。
ミサキの目的は、何だ?
お金?復讐?遊び?
出会いは、お見合いパーティですが、尚之をターゲットにしてた感があります。
そして、突然出てきた、ミサキの弟の友達。
尚之も知ってるはずらしいです。
十年前、彼は、中学生だったとミサキから告げられます。
十年前に何かあったのでしょうか??
![](https://www.harutea.work/wp-content/themes/cocoon/images/ojisan.png)
復讐かな。。。
しばらく、ミサキの姿を見ないと思っていたら連絡が来ます。
今まで、録音、録画してたやり取りをネタに手切れ金、2千万円を要求されました。
払わなくて大丈夫ですよね?
と思ったら、尚之が誰にも話してないはずの もっと深刻な秘密も、母親の脱税まで把握されてました。
まだ、5分の1くらいですが、早くもクライマックスな感じ。
やっぱり、短編集?
いや、あっさりお金を取られて、次の段階に進みました。
あ~、琢磨が。。
話の中心が、尚之が、銀座でミサキと一緒のところを見かけ、嫉妬していた小田切琢磨に移ります。
なるほど、一人ひとりに焦点をあてていく展開ですね。
琢磨とミサキの関係が気になりますね。
琢磨は、30歳で、就職を目標にしているファミレスのアルバイトです。
時給20円うわのせで、店長代わりのように扱われてます。
やめればいいのに、と思いつつも、人は皆、文句ありつつも 我慢してしまうものかなと感じました。
琢磨は、実は、結構いい会社で働いていたようですが、上司がイヤで辞めてしまいます。
本人も後悔してるのですが、その当時には、将来がわからないから、しょうがなかったですかね。。
ある日、従妹の小谷沙帆里 から電話がありました。
この女性が、実はミサキか??
何でも夫がなくなり、保険金手続き中で、手に入った後に、東京に行くことを考えてるらしいです。
ただの従妹っぽいです。
(肉体関係があるので、ただのではない。。)
お店に、魅力的な女性が来て、琢磨を誘います。
こっちがミサキか。
食事をしたレストランで名乗ってました。
こっちが、ミサキです!
不自然な出会いですね。
こちらも何か裏があるのか?
ただ、琢磨をコントロールするためだけの接近か?
一章の終わりに遺体が見つかってます。
ミサキが、琢磨に、殺させたのかも。。(白夜行でそんな展開ありましたっけ)
読み進めていくと、来ました。
ミサキが、琢磨に 何か昔のこと思い出さないか? と問いかけます。
尚之が関係していた事件と関連が、あるのでしょうか?
復讐の一つか?
尚之と琢磨は、お互いに思い出せないながらも、見たことあるような気がしてました。
そんな中、琢磨は、ようやく就職内定をもらうことができます。
これから巻き込まれる事件で、残念な感じになってしまいませんように🙏
両親も喜んでる様子で、ますます、何事もないことを願いますが。。
そういえば、一章の終わりに尚之が、琢磨に襲いかかりそうな勢いでしたね。。
そして、一章と同じニュース。
女性の遺体。
沙帆里ですね。これは。
琢磨を訪ねると言ってから、連絡が取れなくなっています。
そして、そこにブザーが。
尚之きたな!
と思ったら、警察でした。。
刑事はかなり横柄な感じで、部屋に入るとタバコを吸い出します。
イヤだなー、もしこんな警察が家に来たら。。
警察は、ミサキを追ってるようでした。
ほぼ、洗いざらい話して、警察が帰ると またブザーが。
尚之だな!
そうでした。。
![](https://www.harutea.work/wp-content/themes/cocoon/images/ojisan.png)
せっかく、やっと内定出たのに。。
青木さん、どうした??
そして、話の中心は、尚之に就職(最初の学校)を世話してくれた、もと教頭先生の青木敏子さんに移ります。
青木さんは、孫にもらったサボテンを大事にしています。
しかし、物忘れが激しく、朝食を2回とったりしてしまう感じで、買い足したサボテンの中で、どれが、孫に買ってもらったものかもわからなくなってしまいます。
ミサキが、ここにもいました。
一章で、青木さんと関係していると出てきましたが、どのような関係が不明です。
一見、家政婦のようですが、一緒にお風呂に入ったり、もっと身近な感じです。
愛孫の奥さん 茜 と ミサキは、 仲が悪いようです。
一波乱、絶対ありますよね^^;
ある日、茜とミサキが、口論しています。
そこで、いろいろと明らかになってきました。
繁子は、痴呆症で、行方不明のようです??
息子の敦が、マザコン??
敦が、繁子になりきっている??
なんと!繁子は、息子の敦でした。
自分の起こした、事故で、妻と息子を失い、おかしくなっていました。
予想していなかった展開ですw
敦が、八十くらいだから、尚之が教職でお世話になったのは、敦ですね。
ある日、起きると警察が、家を捜索してました。
なんと!というか、うっすら怪しいとは思いましたが、本当の繁子は、死んでいて、遺体が、家にありました。
結局、敦は、捕まってしまいます。
そして、精神病院へ。。。
ミサキの復讐ですね!
ミサキに殺されてしまうのではないか?と思っていた茜は、利害が一致して協力しました。
そこは、なんか、ホッとしました。。。
そして、また、同じニュースが流れます。
コンテナで女性の遺体が発見されたと。。
沙帆里 わるい
場面は、変わって、沙帆里が、中心となって話が、進みます。
場所は、第二回の同窓会会場です。
同じ役場で勤めている桃花に劣等感を感じています。
仕返しの意味もあって、過去に、沙帆里は、桃花の夫と不倫してました。
その現場の証拠写真を沙穂里に送り付けたのが、ミサキでした。
ミサキの能力すごいな~。
同窓会の終わりに、ミサキが、沙穂里に接触してきました。
でた!
沙帆里は、ミサキに、いろいろと条件を突きつけられますが、強い態度で、拒否し続けます。
沙穂里は、夫を殺害してました。
その根拠も見せつけられます。
そして、昔の事件。
昔の事件が、事実であることに対する署名をミサキにお願いされましたが、断ると沙穂里は、拉致されてしまいました。。
やはり、ニュースになっていた女性の遺体は、沙穂里ですね。。
完全に悪いと言い切れない部分は、ありますが、強い態度、不倫、殺人と考えると、沙帆里に、あまり同情は、できませんでした。
警察がミサキを追う!
そして、ストーリーは、警察側に移ります。
ベテランの安井と若手の宮下。
宮下の叔父は、一課の有名人でやりにくそうです。
どのように、ミサキに迫っていくのでしょうか?
ある日、安井のもとに2枚の名刺が、送られてきました。
一枚は、安井のもの。
もう一枚は、古橋亮二のものです。
ミサキの仕業でしょう。
安井が、萩ヶ谷署に務めるのは、2回目でした。
最初に努めた当時、亮二は、中学生。
絶対関係ありますね。
中学生の時に、いじめがあって、被害者側のミサキが、関係者に、復讐をしているのでしょう。
牟田もキーパーソンになりそうです。
と思ったら、亡くなってました。。
女性と不祥事を起こし、自殺。
ミサキでしょ!
ミサキでした。
ここから、どんどん過去が、明らかになっていけます。
ミサキの弟は、いじめられ、自殺していました。
亮二は、いじめ側だったのです。
そして、恐らく、琢磨も沙帆里もそうでしょう。
沙帆里は、転校生で訛りがあり、最初いじめられてたようです。
それを助けたのが、ミサキの弟の浩紀でした。
沙帆里は、浩紀に振られた?ことをきっかけに、浩紀をいじめる方になりました。
良かれと思って行ったことで、人生が、悪い方に転がって行くのは、理不尽ですね。。
何がきっかけになるかもわかりません。。
担任が、尚之で、教頭が青木さんでした。
繋がりましたね!
そして、安井と宮下は、尚之のもとを訪れます。
尚之は、思った以上に、ろくでもない人間でした。
イジメをなかったことにしようとしてます。
やはり、志なく、先生になってほしくないですね。
教師は、大事な仕事だと思います。
公務員だからとか安定してるからとかでは、務まらないのではないでしょうか?
そして、安井と宮下は、青木さんのところへ向かいます。
今まで、語られたあやふやな部分が、どんどん解明されていきます。
もと青木教頭は、イジメをもみ消した中心者でした。
そして、コンテナで見つかった、女性の死体は、沙帆里と判明しました。
イジメの内容も明らかになってきました。
ひどい!
職場のイザコザなど、なんとも小さい。
弱音なんか吐いてられません。
そして、最終的に、安井とミサキが、とうとう1対1で、会うことになります。
これは!すごい終わり方!
安井の股間にミサキが手を伸ばして終わります。
罪悪感からか、ミサキは、自らを汚しながら、復讐をしていたようです。
感想
![Blank, Paper, Pen, Coffee, Work, Working, Desk, Wooden](https://cdn.pixabay.com/photo/2015/05/31/15/08/blank-792125_960_720.jpg)
一番、驚いたのは、終わり方です。
こんな終わり方あるんですね!
そして、まさかの展開!と思ったのは、青木教頭が、おかしくなって、お母さんの繁子になりきっていたこと。
まったく、想像できませんでした。
また、就職の決まった琢磨は、尚之に刺されてしまいましたが、一命はとりとめました。
琢磨が、イジメに加わっていたことは、当然許されることではないと思いますが、少しほっとしました。
もっと、最悪のストーリもあり得たかと思いますが、基本的に、イジメに関わっていた人達が、復讐される感じだったので、読了感は悪くなかったです。
前半、昔、イジメに関わっていた人に、ミサキが近寄っていき、後半、警察がミサキに迫っていくという展開でした。
前半、謎に包まれていた部分が、後半明らかになっていく感じが、読んでいて、とても楽しかったです!
![](http://www.harutea.work/wp-content/uploads/2020/10/okside.jpg)
最後まで、ご覧いただき、ありがとうございました!
小説好きな方、効果や読み方もご参考ください^^
コメント